大雨が降ると心配になる土砂災害。
西日本豪雨では、愛南町でも被害を受けられた方もいらっしゃるでしょう。
毎年のように起こる土砂災害ですが、その土砂災害が起こる可能性が高い場所をしているが
- 土砂災害警戒区域
です。
この土砂災害警戒区域ですが、その区域に指定されると、さまざまな規制を受けることがあります。
土地や建物を購入するときに宅地建物取引士がこちらの区域内か外かを説明しますが、その内容を知っていないと、後々トラブルとなりますので、紹介いたします。
土砂災害警戒区域の指定を受ける3種類の場所とは?
土砂災害警戒区域は土砂災害が起こりやすい3種類の場所が指定されます。
- 土石流
- 地すべり
- がけ崩れ
の3つです。
土石流
土石流とは、山や川などの土砂や石などが、大雨によって一気に下流に押し流されるものです。
谷の出口にあるおうぎ形の地形の扇状地などで被害が出やすいものです。
地すべり
地すべりとは、雨が地下にしみ込んで地下に水の層ができ、その上の地面の部分が滑り落ちていくものです。
広い範囲で起こることがありますし、崖のような急傾斜でなくても起こることがあります。
がけ崩れ
がけ崩れは、大雨によって崖が崩れてくる現象です。
崖の角度が急な急傾斜で起こるリスクは高まります。
- 傾斜が30度以上
- 高さ5メートル以上
が土砂災害警戒区域に指定されることになります。
土砂災害特別警戒区域に指定されたら受ける規制
上記の3つのようなリスクの高い場所が、土砂災害警戒区域に指定されるのですが、その中でも特に建物やそこに住む人の生命や身体に著しい危害が生じる恐れがあると認められた地域は
- 土砂災害特別警戒区域
となります。
地図の色から
- 土砂災害警戒区域がイエローゾーン
といわれるのに対して
- 土砂災害特別警戒区域はレッドゾーン
といわれます。
そのレッドゾーンに指定されると、そこにはさまざまな制限を受けることがあります。
主なものとして
建築物の構造規制
土砂災害が起こった場合に、その衝撃に耐えられるような構造にする必要があります。
例えば
- 基礎と壁は一体構造の鉄筋コンクリートにする
- 災害が起こった場合の想定される土砂の高さ以下の構造耐力上主要な部分は、鉄筋コンクリート造にする
- 急傾斜に面する外壁は鉄筋コンクリート造の耐力壁とする
などの建築物の構造に規制が入るようになります。
建物を新築・増築・改築するのに、余分なお金がかかるのがわかるでしょう。
建築物の移転の勧告
土砂災害が起こった場合に、安全な区域へと移転するように、都道府県知事から勧告を受ける場合があります。
当然危険ですので移り住むことになるのでしょうが、それには費用がかかります。
それに対して補助もありますが、やはりお金がかかるのは間違いないでしょう。
土砂災害特別警戒区域を事前に確認しておく
このように土砂災害特別警戒区域に指定されると、さまざまな規制を受けることになります。
これは財産や命を守るためのものです。
事前に
- 土砂災害警戒区域
- 土砂災害特別警戒区域
を確認してから土地や建物を購入することで
- 後々のトラブルになる
- 財産や命を失う
- 余分なお金を払う
ことを防ぐことができます。
愛南町の土砂災害警戒区域の確認
愛南町の土砂災害警戒区域を確認するには
えひめ土砂災害情報マップ
がおすすめです。
一度愛南町のどの地域が指定されているのか確認してみることをおすすめいたします。
また、新たに指定されることもありますので、時々チェックすることも大切です。
不動産屋さんが仲介する場合は、重要事項説明で必ずこの
- 土砂災害警戒区域については説明する
ことになっています。
愛南町では個人同士で土地や建物を売買されることもあるでしょう。
しかし安全な取引をするのであれば、不動産屋さんに依頼して、仲介してもらうことをおすすめいたします。
土砂災害警戒区域についてわかりやすい動画
土砂災害警戒区域について、わかりやすく解説されている動画がありましたので、紹介いたします。